目的
溝入りのブレーキ(通称:讃岐ブレーキ)に有効性があるか確認するため、ブレーキ形状による摩擦力の変化を確認する。合わせてブレーキの種類の違い(赤・青)の摩擦力の比較をする。原理と概要
摩擦についてはwikiみてね摩擦
今回の実験モデル
実験方法
・ブレーキを貼った車検箱をコース上へ置き、タコ糸で滑車を通して重りにつなぐ・重りを少しずつ増やしていき、車検箱が動き出した時の重さを記録
・青、赤、赤(溝入り)の三種類のブレーキについて各5回計測を行い、最大値と最小値を除いた平均値を算出した
荷重を加えるための車検箱 一般的な車重に近づけた
青ブレーキ(3mm)
赤ブレーキ(3mm)
溝入り赤ブレーキ(3mm)
実験器具全体図
実験結果
ブレーキの種類と動き出した重さの平均値を表1に示す。青ブレーキと赤ブレーキを比較すると赤ブレーキのほうが倍以上の値となった。また、赤ブレーキと溝入り赤ブレーキではほぼ同じ値となった。ブレーキの種類 | 動き出した重さの平均値(g) |
青ブレーキ | 72.36 |
赤ブレーキ | 135.22 |
溝入り赤ブレーキ | 135.45 |
考察・まとめ
今回の実験よりブレーキ形状による摩擦力の変化は確認できなかった。よって溝入りブレーキの有効性はない、もしくはかなり限定的であると推察される。(今回は車重に近い荷重であったが、走行中はより大きな荷重が加わるのでもしかしたら)
またブレーキの効きはメーカーの公表通り青<赤であった。
※追記
・今回の実験では荷重を車重程度に設定したが、荷重を増やした場合変化があるのか要検討
・動摩擦力についても実験できたらいいな
・摩擦係数の変化ではなく、他の要因で讃岐ブレーキの効きは強くなっている可能性
参考になりました。
返信削除このように定量的に結果を示してくれるのは、非常に有り難いです。
このブレーキがTwitter上で出てきた頃から、
接地面積の減少や進行方向に溝を彫ることから、
ブレーキの効きが悪くなると思っていましたが、
殆ど効果が変わらないとは…!
やっぱり色々試してみないとわかりませんね。