タイトルが面白そうという理由で読みはじめた本が割と面白かった
たいていのことは20時間で習得できる 忙しい人のための超速スキル獲得術
要約すると新規にスキルを取得する際、事前のリサーチやスキル取得の効率化をして”ある程度のレベル”まで20時間で到達しようぜって本。「超速スキル獲得法」として10個のコツをリストアップしていてそれに沿ってやってみようというハウツー本。興味持ったらこの本読んでくれ
超速スキル獲得チェックリスト
1 魅力的なプロジェクトを選ぶ2 一時に一つのスキルにエネルギーを集中する3 目標とするパフォーマンスレベルを明確にする4 スキルをサブスキルに分解する5 重要なツールを手に入れる6 練習の障害を取り除く7 練習時間を確保する8 すぐにフィードバックが返ってくる仕組みをつくる9 時計のそばで一気に練習する10 量と速さを重視する
出典:ジョシュ・カウフマン 著 土方奈美 訳『たいていのことは20時間で習得できる』日経BP社
個人的な感想は新しく何か始めるときにとても役に立つし、読むと何かはじめてみようとなる良い本であった。すんなり読める。
ミニ四駆というスキルを20時間で習得するには?
さて、この「超速スキル獲得法」を私の趣味である「ミニ四駆」に使ったらどうなるだろう?これが今回の記事なのだ。
完全なミニ四駆初心者が効率的かつ集中的に練習して“ある程度”のレベルまで20時間で到達できるとなればこれからはじめようという人の励みになる。すでにミニ四駆をやっている人にとっても初心者に指導する際のガイドラインとなるし、なにより同じ趣味を持つ人が増えるのはうれしい。ミニ四駆は相手がいないとレースができないからだ。
では実際どうやって20時間を使えばミニ四駆というスキルを習得できるのか。本に沿って考えればできるだろうといろいろ考えてみたがこれが難しい。知人にも相談してみたがいい案は出ず、結論は「誰でもできるもんじゃない」というものに
ミニ四駆は”たいていのこと”ではなかったのだ
「習い事」としてミニ四駆の難しさ
世の中には「習い事」がたくさんある。ヨガ、ダンス、水泳、英会話など挙げだせばキリがない。たいていの習い事は毎週教室や体験会が開かれ、Amazonで検索すれば教材となる書籍が数多くヒットする。たいていの習い事は初心者向けのコンテンツであふれている。
それでは「習い事」としてのミニ四駆はどうだろうか。冒頭で紹介した本に沿ってミニ四駆というスキルを取得しようとしたとき、様々な障壁があることに気づいてしまった。以下、初心者がミニ四駆というスキルを取得する際の障壁を挙げたい
①テキストが乏しい
何かをはじめようと思った時、教材や参考書をそろえようとするだろう。「たいていのことは20時間で取得される」ではまず関連するウェブサイトや書籍を少なくとも3点見つけようとしている。複数の資料から共通項を探し出し、重要な要素をピックアップしていくのだ。
さて、ミニ四駆の教材となりうる資料は本当に少ない。もっともそれらしいのは「超速チューンナップ入門」であろう。
タミヤ公式ガイドブック ミニ四駆 超速チューンナップ入門2021
タミヤ公式ということもあり、 各種パーツの種類や仕組み、改造の仕方が掲載されている。モーターやギヤなど項目別に説明があり一通りのことが載っている。
通常の入門書なら基礎理論のあとには実践すべき練習方法が載っているのだが、この辺がミニ四駆の特殊性でいわゆる「練習方法」が載ってないのである。「練習方法」載せていないのは不親切かといえばそういうことではない。私もいままで不思議に思わなかったが、ミニ四駆において一般的な基礎練習が思いつかないのだ(野球ならキャッチボールや素振りなどそういったもの)。
ミニ四駆の仕組みや改造方法がわかっても、出来上がったミニ四駆でどんな練習したら効率的に上達するのかわからない。これが初心者にとって大きな壁なのかもしれない。
思い返すと私も初心者のころレースで全く完走できず、原因もさっぱりわからんので自宅にコースを置き半年ほどひたすら一人で研究していた。あのころに良い練習方法があれば半年といわずそれこそ20時間でもうちょいどうにかなったんじゃなかろうか。
※ミニ四駆の練習ってなんやねんって思うけど、例えばコースをみて素早く適切なモーターを選択できるスキルを得るにはどんな練習したらいいのかみたいな。いい練習方法あったら教えてほしい
②目標設定が難しい
目標を明確にすることで、どのようなパフォーマンスを目指すかイメージしやすくなる。具体的で高すぎず、低すぎない目標を立てるのが重要だ。
ミニ四駆初心者がはじめに立てる目標はどんなものがよいだろうか。ほどよく“ある程度”上達したいにこたえる具体的な目標とは???
ミニ四駆は対戦ゲームだ。週末に各地でミニ四駆大会が開催されている。レースとなれば勝ち負けがある。初心者が目標を「レースでの勝利」とするのはめちゃくちゃ高い目標なんだ。これはミニ四駆やってる人ならわかると思う。
ミニ四駆は基本的に負けるゲームだ。 何十人と参加者がいる中で勝者はひとり。確率で考えればわかると思う。勝てばめちゃくちゃうれしいがなかなか勝てるもんじゃない。
そうなるとレースで負けながらもどこかで納得できる目標を立てなきゃならない。予選を突破できた、いいレースができた等々。なかなかタフな作業だと思う。
「レースでの勝利」を最初の目標としてオススメしない理由はもう一つある。勝利は結果なので、それに対してどのようなアプローチをしていいのかイメージしにくいのだ。目標はもっとイメージしやすいものがいいとおもう。
じゃあどんな目標がいいんだ?ミニ四駆で自分の上達を感じられる具体的でわかりやすい目標ってなんなんだ?
③環境づくりが難しい
「たいていのことは~(略」の超速スキル獲得法では練習の障害をなくし、練習時間を確保することが大事だといっている。要はミニ四駆ができる環境が大事なわけだ。
ミニ四駆コースは場所はとるし、走行音はうるさいので自宅で楽しむのはむずかしい。多くのレーサーは近くのミニ四駆ステーションへ行ってミニ四駆を走らせている。自宅から通える距離にミニ四駆ステーションがないとミニ四駆は遊べない。この時点で一部の人はミニ四駆をあきらめざるをえないのだ。
かつて私も近隣にミニ四駆ステーションがなく2~3時間車を走らせてミニ四駆をしていた。本当に大変だった
たとえ近くにミニ四駆ステーションがあったとしてもある程度の大きさのコースが置いていないと練習にならない。初心者が短期間で上達しようと思ったらまず近所にそれなりの大きさのミニ四駆コースがあることが絶対条件となる。住んでる環境にミニ四駆の上達は左右されるのだ。
ミニ四駆の多様性と奥深さ
ミニ四駆は万人に向けたカリキュラムに沿って上達していくことは難しそうである。一方、ミニ四駆は自由で非常に多くの楽しみ方がある。レースのほかにも見た目で競うコンクールデレガンスあるし、年齢を超えたコミュニケーションツールにもなる。一人で走らせていても物理シミュレーションとしてめちゃくちゃおもしろい。当然だけどプラモデルとしても楽しめるし、機械いじりの要素もある。
ミニ四駆のレギュレーションに関しても多少の曖昧さを残しつつ、メーカーとユーザーでつくりあげてきた歴史がある。ミニ四駆が長年遊ばれている要因として画一的な面白さを提案するのではなく、自由度と余白をもたして提供することによってユーザーが考えて遊べるじゃないか。それがミニ四駆の多様性と奥深さなんじゃないかと思う。まとめ
ミニ四駆初心者が短期間である程度まで上達する方法について考えましたが、だれでもできそうな方法は私じゃ思いつきませんでした。いい方法をテキストにまとめたり動画にできたらめちゃくちゃバズりそうなのでどなたかよろしく。
ミニ四駆は人を選ぶというかハマる人はハマるといったところでしょうか。
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